７月３０日（水）

夜半から午前中にかけては低気圧の通過により激しい風雨となりましたが、急速に天気は回復して夕方にはこんな夕焼け雲が見られるくらいになりました。
そんな荒れた天気にも関わらず槍岳山荘から大キレットを目指す登山者が、雨上がりにここまで移動する人が多く今夜は意外な賑わいでした。
明日からはきっと良い天気となることでしょう。

さて、ある方から先日のゴミの問題について指摘を受けました。
要約すれば低温の焼却炉でゴミを燃やしてダイオキシンを発生させるのは犯罪に近い行為だ。
宿泊者用のゴミ箱などは撤去すべきだということです。
おっしゃることは正論だと思います。
南岳小屋でも今シーズンの初めには高温で燃焼できる焼却炉をトイレの新しいし尿処理施設とともに導入する計画でした。
ただ、山小屋での工事というのは各役所の許認可の関係からそうそう簡単に実行できるものではないのです。
場合によっては来年・あるいは再来年以降になるかもしれません。
また、ゴミ箱を撤去する件についてもモラルの低い人はゴミ箱がなければ無いで、小屋のそこかしこに捨てたり隠したりするものですし、
ひどい人はトイレの便槽に捨てたりもします。
また、登山道の途中で捨てられたりすれば本末転倒となります。
そしてそういう人が少なくないのもまた事実です。
ただ、ゴミ問題が一般社会でも注目されるようになり、以前と比べればそういうモラルを欠いたゴミの遺棄も少なくなったように思います。
というわけで、まだ小屋のゴミ箱を撤去するまでの勇気はありませんが、こんな貼り紙をゴミ箱の前に掲示することにしてみました。
これで宿泊客の動向がどう変わるかで今後を判断させていただきたいと思います。

蛇足ですが、小屋では朝の掃除のあとに晴れている日限定ですが小屋周辺〜南岳山頂・キャンプ場周辺・獅子鼻あたりのゴミ拾いをしています。
さすがにひどいゴミの投棄は見られませんが、タバコの吸殻・アメの包み紙・輪ゴム・弁当をとめる紐・牛乳やお茶のブリックパックのストローの包装フィルムなどのゴミがなくなることはありません。
おそらく悪意で捨ててるのではないのでしょうが。